手術実績・整形外科症例
●当院は外科手術に特にチカラを入れております。
●外科手術で完治する疾患をもつ動物たちを一人でも多く助けたいという思いでスタッフ一同、日々取り組んでおります。
●高齢の外科手術は危険だという飼い主様の思いを少しでも緩和できるよう、事前のインフォームドコンセントを徹底しております。
●当院では、必要であれば高齢の子でも安全に麻酔をかけて手術を行っております。
※事実、然るべき麻酔法で外科手術を行った高齢の子で術後に問題が起こることは非常に稀です。
●常に新しい手術法を取り入れ、最新の医療を提供するよう心掛けております。
●飼い主様の経済的な負担を極力抑えて、高度な外科手術を行うよう心掛けております。
以下は当院の2020年までの手術実績です。
手術件数 | 手術件数 | ||
---|---|---|---|
骨折 | 88件 | インスリノーマ(膵臓腫瘍) | 3件 |
前十字靭帯断裂 | 16件 | その他、腹部腫瘍 | 74件 |
大腿骨頭切除 | 56件 | 体表腫瘍 | 322件 |
膝蓋骨脱臼 | 80件 | 胃・消化管手術 | 60件 |
椎間板ヘルニア | 32件 | 膀胱切開・腫瘍 | 11件 |
その他脱臼整復 | 46件 | 前立腺摘出 | 5件 |
子宮蓄膿症 | 68件 | 肺葉切除 | 2件 |
帝王切開 | 38件 | 肛門腺癌摘出 | 16件 |
乳腺腫瘍 | 215件 | 口腔内腫瘍・歯科疾患 | 286件 |
会陰ヘルニア | 18件 | 会陰尿道瘻 | 43件 |
肝臓腫瘍 | 36件 | フェレットの副腎摘出 | 7件 |
胆嚢切除 | 27件 | カメの卵つまり摘出 | 7件 |
脾臓腫瘍 | 58件 | その他エキゾチックアニマル手術 | 402件 |
腎臓腫瘍 | 5件 | 避妊・去勢 | 2347件 |
適応症例 前十字靭帯断裂
どんな手術なのか?
多くの動物病院は前十字靭帯断裂の手術では関節外包術を行っていますが、この関節外包にてデメリットが多く欧米などでは推奨されていません。現在、欧米で主流になりつつあるTPLOは非常に手術成績もよく合併症も少ないと言われています。
唯一の欠点は、難易度が高いことです。TPLOを行なえる動物病院は日本でも限られていてとりわけ整形外科専門の病院で手術されることが一般的です。
当院はこの手術を何度も経験しており、手術成績も非常に良いです。
適応症例 膝蓋骨脱臼(グレード2~4)
どんな手術なのか?
小型犬で多く、先天的にも後天的にも起こる病気です。
膝蓋骨が外れたままにしておくと後肢が変形し関節炎などを起こし、強い疼痛を引き起こします。
この外れた膝蓋骨を正位置に整復するための手術です。
比較的多く見られる病気のため、多くの病院で行うことのできる手術ですが、グレードが上がるごとに手術難易度が上がり、複数の手術を組み合わせることで整復します。
レントゲン写真は当院で行ったグレード4の手術です。
難易度も高く、整形外科専門病院での手術を提案されておりましたが、当院に来院していただき術後経過も良好な成績を残しています。
適応症例 骨折
どんな手術なのか?
よく遭遇する症例は前肢の骨折が多く、東京とういう土地柄もあり、小型犬・猫ちゃんの骨折が圧倒的に多いです。
骨折部位を手術により特殊なプレートを設置することでより強固に固定することで骨折の治癒を促します。
骨折のプレート設置は経験と医療機器が手術成績に非常に関わってきます。
当院では様々なタイプの骨折を整復した実績があり、医療機器としても手術中に確認できる透視用レントゲンも導入しております。
また、小型犬においても非常に難易度の高い2kg以下の骨折の整復も得意としております。
※レントゲン写真は1.7kgのT.プードル
適応症例 無菌性大腿骨頭壊死症、股関節脱臼
どんな手術なのか?
大腿骨頭部および骨頸部を切除する手術で、股関節の疼痛の軽減を目的に行います。整形外科の手術の中では比較的難易度の低い手術になります。しかし、この手術も決して簡易的な手術ではなく術者によって手術時間が大きく左右される手術となります。
当院ではこの手術を30分程度で行っており、術後経過も良好な結果を残しております。
適応症例 股関節形成不全
どんな手術なのか?
股関節形成不全の15kg以上のわんちゃんに適応の手術となります。非常に難易度が高く、特殊なプレートを使用して股関節の安定化させるのを目的に行います。
TPOは非常に術後の疼痛が強く、若いわんちゃんで行うことが推奨されております。
当院では疼痛管理も積極的に行い、術後の疼痛ストレスを軽減するように努めております。
TPOは整形外科専門の病院でも多く行わない手術で、当院でも症例数は多くはありませんが、すべてわんちゃんで症状の改善を認めており、非常に良好な結果を残しております。
適応症例 環軸亜脱臼
どんな手術なのか?
小型犬に多い第1頸椎と第2頸椎が不安定なことで起こる非常に強い疼痛が主な症状です。
重度の場合、呼吸困難にて死亡するケースもあります。
手術も中枢神経系の近くのため、非常に難易度が高いものとなっています。
こちらの手術も一般的には整形外科専門で行うことが多い手術ですが、当院では何症例も手術を行いすべて良好な結果を残しております。
その他、椎間板のヘルニアの整復を症例に合わせて、各種方法(片側椎弓切除、背側椎弓切除、ベントラルスロット形成術)で行っております。
今後も新たな手術法を常に取り入れ、整形外科と言えば「える動物病院」と患者様に安心していただけるように精進してまいります。 また、整形外科以外の難易度の高い手術も行っており、当院の技術レベルは非常に高いと自負しておりますが、慢心せず患者様一人ずつ安心できる病院作りに努めてまいります。